2017年冬、台湾高雄の中心にホテル 鶴宮寓(ho̍k house) がオープンします。場所は、高雄地下鉄の交差点の駅、美麗島 2番出口から徒歩2分。ご縁をいただいて、山鳩舎もこのホテルのプロジェクトに参加しています。
このホテルの建物の歴史は意外に古く、1958年まで遡ります。着工がはじまって、1965年12月1日には 鶴宮大旅社 という鶴宮寓の前身ともいえるホテルがオープンします。時代はベトナム戦争真っ只中。当時はアメリカ軍人のバケーションで南台湾が人気の場所で賑わっていたのだそう。時間は流れ、鶴宮大旅社は10年ほど前にひっそりと閉館します。それからずっと空家となっていた建物を、同じ高雄のホステル Chez KIKI のオーナーが見つけ、ホステルとホテルの間のような場所を作ろうと考えます。そして今年のはじめごろ(もしかすると昨年末)、改修工事がスタートしました。
※写真は2017年3月ごろの改修工事の様子です。
鶴宮寓は、鶴宮大旅社から名前を受け継ぎました。台湾で「旅社」はホテルの意味ですが、「寓」はアパートメントの意味。ホテルだけれど、みんなが自分の家のようにくつろげるような、居心地の良い場所を、というオーナーの思いが込められています。1年がかりの大掛かりな改修工事となりましたが、いよいよ完成です。
古いものが大好きなオーナーは、この建物にも愛情を持って接しています。ホテル内には、オーナーが集めた古道具や民芸品などがセンス良く配置されています。2階は図書室のようなリビングルームがあり、ゴロゴロしながら読書に浸れ、3階は使い勝手の良い共同キッチンが。ここにも、料理好きのオーナーが揃えたレシピ本や食にまつわる本があるので、本好き、料理好きにはたまらないかもしれません。
オーナーやスタッフが親切でアットホーム、ロケーションも抜群で、高級感とカジュアル感がうまくミックスされたあたたかな空間は、親子連れや友人恋人との宿にぴったりです。個室の他に4階にはドミトリーもあるので、ひとり旅にもおすすめです。今から大人気になるだろうなと確信していて、1階のカフェ(※2017年12月現在準備中)も出来たらさらに楽しくなるんだろうなと、オープンを心待ちにしています。
ほかにも、料理教室を開催したり、展示ルームが登場したりと、宿泊者以外も楽しめるイベントを企画しています。高雄に行かれる際は、ぜひチェックしてみてください。
鶴宮寓 ho̍k house
ADD 800 高雄市中正四路41號2樓
TEL +886 7 201 1988
HP hokhouse.com
FB hokhouse.tw
text and photo by w.
UPDATED 2017.12.09 Architecture, Taiwan